(photo by Sayuri)
ワイドショーやクイズ番組、旅番組などのバラエティ番組でよく登場する「お取り寄せグルメ」。
出演者は本当に美味しそうに食べているが、果たして番組での紹介は商品の実売につながっているのだろうか?
ここに、朝日大学が2014年6月に、首都圏在住の30歳~69歳男女で、かつ、最近1年以内に食料品(健康食品・健康飲料を除く)を通販で購入した人を対象にした調査結果がある。
これによると、次のような傾向が見られた。
・テレビ番組をきっかけに食料品のインターネット通販を検討した人は30.8%。
通販頻度の高い人ほど検討している。
・最近1年間にインターネット通販で食料品を購入した人に、食料品のネット通販を検討するきっかけになったメディアを尋ねると、「インターネットの記事・広告・動画」が56.1%、「テレビ番組」は30.8%となった。
・性別でみると、「インターネットの記事・広告・動画」は男性が女性よりやや多い。対して、「テレビ番組」は女性の方が高い。
・「新聞の記事・広告」は男女ともに60代の割合が高い。
・食料品の通販頻度が高い層ほど、各メディアについて、食料品のインターネット通販を検討するきっかけになったと回答している割合が高い傾向がみられるが、「テレビ番組」は、とくにその傾向が顕著である。
・「ワイドショー(情報番組)」「旅番組」をきっかけに食料品のネット通販を検討した人が多い。
・テレビ番組をきっかけに食料品のネット通販を検討した人に、番組のジャンル別にきっかけとなった頻度は、「ワイドショー(情報番組)」が72.8%で一番多く、ついで「旅番組」が70.3%、「地域・街紹介番組」が67.0%、「ニュースなどの報道番組」が61.0%となっている。
・テレビ番組をきっかけに食料品の通販サイト・ホームページにアクセスしたときに、混雑などでホームページが閲覧できなかったり、すぐには購入できなかった経験の有無を訊くと、ネット通販を検討した人の46.6%と半数近くが「ある」と答えた。
・「ドラマ」や「旅番組」などの報道・情報番組以外の番組をきっかけにしているのは男性のほうが多い。
・女性の方が「ワイドショー(情報番組)」を見て購入を検討する割合が高い。対して男性は、「ドラマ」「旅番組」「地域・街紹介番組」といった報道・情報番組ではないジャンルで検討する割合が高い。
・テレビ番組をきっかけに食料品をネット通販で実際に購入した経験があるのは、購入検討したうちのなんと70.3%である。これは最近1年間に食料品をネット通販を利用した人の21.7%にあたる。
・実際に購入した理由は、「美味しそうに見えたから」が75.9%、「自分も食べたくなったから」が55.4%、という理由が上位である。また、「近所では買えないと思ったから」が51.8%であった。
以上のことより、テレビ番組で「お取り寄せ食品」が紹介されると、確かに消費者は購入に走っていることが確認出来る。
テレビの影響力は、まだまだ大したものなのだ。
<参照>
レポセン https://reposen.jp/3988/3/66.html