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真田幸村ビジネスが熱い!(追記あり)

By編集部

11月 1, 2015

このところ大阪では、「真田幸村ビジネス」が熱い。

真田幸村とは、ご存じのとおり戦国時代、大阪冬の陣・夏の陣で豊臣方として参戦し、華々しく戦場に散っていった武将である。

大阪冬の陣では、真田丸と呼ばれる出城(砦みたいなもの)を作って、徳川方の攻撃を阻止し、冬の陣では、敵方の大将・徳川家康の本陣に切り込み、家康をいったん逃走させたという史実から、その存在は当時から伝説化され、また草の者(俗に言う忍者みたいな存在)を頻繁に利用していたことから、「真田十勇士」などの物語を生んだ。
そしていつしか、実際の名前は「真田信繁」であるにもかかわらず、講談などで使われた「真田幸村」という呼び名の方が一般化してしまったのである。

さて、そんな真田幸村の略歴はさておき、大阪では、この真田幸村を使った街おこしビジネスが盛んである。ちょうど大阪冬の陣・夏の陣から400年であり、また2016年大河ドラマで真田幸村が主役の「真田丸」が放送されることになり、大阪は一気に盛り上がりをみせている。

とはいうものの、大阪はこういった歴史上の人物や建築物などを街おこし・観光客誘致に利用するのは非常に不得意な街である。色々な歴史上貴重なものがあるにも関わらず、それぞれがバラバラに動いているようで一体感がまるでない。
しかし、今回の真田幸村に関しては、行政・民間が一気に盛り上げようと動いている。京都などから見ると「当たり前」の話なのだが、大阪でもようやくそれに近い動きが出来るようになったようだ。

その内容を紹介すると、真田丸周辺の玉造商店街の一部は「真田幸村ロード」と名を改め、平成26年11月1日には、天王寺区内の真田山公園では「天王寺 真田幸村博」が開催された。
また、真田丸近くの商業施設「うえほんまちハイハイタウン」では、巨大な真田幸村+猿飛佐助象がお目見えした。この巨大オブジェは、大阪成蹊大学・芸術学部が手掛けたもので、吹き抜け部分につるされた直径約9メートルの像は鉄骨と発泡スチロールで製作されている。どうやら、真田幸村像としては世界最大規模であるようだ。


また、この「うえほんまちハイハイタウン」の敷地内には、「真田幸村緒戦勝利之碑」も建立された。おそらく、この地を訪れた人々に400年前の歴史ロマンを感じさせることだろう。

ともかくこういった街おこしは、断続的に次々と仕掛けをしてゆくことが大切である。単発のイベントや行事に終わらず、長期的な視点で行ってゆくことが大切だ。真田幸村ビジネスがどのように展開してゆくかこれからも注目である。

◆追記

天王寺区内を中心に、「真田幸村博」(http://sanadayukimura.jp/)と銘打って、2014-2015に掛けて天王寺区役所の後押しで、さまざまなイベントが開催された。
しかし、開催されたのはいいが、大河ドラマ「真田丸」の放送が始まる頃にはすべて予定終了。小さなイベントはあるだろうが、実際イベントを大々的にしなければならないのは2016年度ではないのか?と疑問。
大阪での真田幸村ブームが一時的なものとして収束しなければいいがと懸念しているところである。