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任天堂社長・岩田聡氏に捧ぐ

By編集部

7月 14, 2015

(Photo by DsWii)

任天堂社長・岩田聡氏が逝ってしまった。
まだ、55歳という若さである。
ご遺族も無念だろうし、なにより本人が無念であろう。

筆者は、かつて岩田氏と同じプロジェクトで仕事をしたことがある。
筆者が大学を卒業し社会人になりたての頃、ハル研究所時代の岩田氏もプログラマー部隊として参加していた。
言うまでもなく、当時から非常に優れた人物であった。
プログラマーとしての腕前は言うに及ばず、ミィーティング中でも「ちょっと待っててくださいね」といってノートパソコンを打ち始め、重要なゲームの動きをすぐに作ってしまうほどであった。
また、言語明瞭、知識豊富でプログラマーとしてだけでなく市場動向の分析、プロジェクト全体の管理にも大変優れていた。

社会人なりたての私としては、「世の中にこんなすごい人がいるんだな」と感心するばかりであった。

そして、なにより驚いたのは、2000年にハル研究所から任天堂に入社し、2002年には任天堂の社長に就任したことである。
これはいってみれば、ハル研究所には悪いが、下請け企業の社長が親元の会社の社長になるような話である。
しかし、私には、岩田氏なら出来るだろうという確信があった。
抜擢した前社長の山内氏も大したものだが、岩田氏は適任ではないかと思った。
結果はその通り、岩田氏は、ニンテンドーDS、Wiiなどを成功へと導いた。

ただ、スマホ全盛時代に、これからどう勝負してゆくのかという課題を残して彼は天国へ旅だった。
誠に残念である。
心からご冥福をお祈りしたい。(ひ)